愛ある工事看板

wakaba

2013年11月19日 06:00

佐鳴湖北岸、新川のであい橋から河口付近は、
カメラマンの皆さんのカワセミポイント。
カワセミを狙って立派なレンズと三脚がずらりと並ぶのは、馴染みある光景です。



こんなふうに、カワセミが餌をとりに訪れ、タヌキの家族も住んでます。
静岡大学の艇庫予定地が変更されたお蔭で、
この春には、カルガモファミリーも2家族見られました。




昔はもっとカワセミがいたそうです。
北岸公園のあたりにも沢山いたけれど、北岸公園が出来たら、
ここにほんの数えるほどだけになってしまった‥、
と複数の方から伺いました。





で、このカワセミポイントの対岸の堤防の上に遊歩道がつくられて、
今までは立入禁止になっていました。
だから、カワセミやタヌキたちも安心して住んでいられたのですね。




この遊歩道が開放されたら、
カワセミやタヌキたちの安息の場所に立ち入る人が出てこないだろうか‥、
と心配する声が、以前から出ていたのですが、

先週金曜日の雨の中、このような柵がつくられて、




今朝、こんな看板を発見!



なんとも優しい、
愛のある看板ではありませんか。


思わず、この工事の現場監督さんに突撃インタビューしてしまいました。



「人間のわがままが異常気象を引き起こし、
その異常気象から人間のわがままを守るために、
こういう堤防工事が必要になっている。
僕は自然が好きなので、
仕事をしていて、胸が痛むことはよくあります。

北岸の遊歩道は色んな人が通ります。
去年の秋、通行調査をしたら、平日の朝9時〜5時で、
片方向だけで1000人以上の人が通りました。
往復する人も含めたら、もっと多かったと思うし、
今はもっと増えてると思います。

でも、通る人全員が新聞を読んでいるわけではないし、
佐鳴湖のことを知らない人も多い。
健康のために走っていて、
環境問題には関心がない人もいると思う。

一人でも多くの人にアピールするために、
どんな言葉にするか、すごく考えました。

また、どんな風に自然が残っているのか、
『見て』もらうことが大事。
見てもらえば、知ってもらえますから。

だから、通る人と自然とを遮断するのでなく、
「ここにはこんな自然があるんだ」と
『見て』『知って』もらえるように、
すごく考えました。

また、柵の下をタヌキが通れるように、空間を空けました。」


会社の心意気で、自前で作られた看板だそうです。

こんな工事の看板、見たことありますか?
全国でも珍しいんじゃないでしょうか。

感謝!








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